Special Interview

音大に進学した先輩

音大に進学した先輩へ直撃インタビュー

和田梨花さん[2024年度卒|芸術ゼミ]
国立音楽大学演奏学部声楽科 在学


2024年度卒業で国立音楽大学に進学した和田梨花さんに、成女でのことや、いま大学で感じていることなどのお話をお聞きしました。

プロフェッショナルの先生達から学んだ音楽の奥深さ

音楽を進路にしようと思ったのは、高1の時に、音楽の先生に「歌ってみない?」と声をかけていただいたのがきっかけです。もともと歌うことが好きだったので、専門の先生に自分の素質を見出してもらえてとても嬉しかったです。今思えば奇跡の出会いでした。

それから高2・高3の音楽の選択授業は、音大のレッスンのように授業をしていただきました。例えば、試験曲を一緒に練習したり、音大に入ったら絶対に知っておくべき有名なオペラの曲を教えていただきました。歌のレッスンだけでなく、オペラの時代背景やあらすじや作曲家のことを学びそれを理解したうえで歌うので、表現方法も変化するんです。

表現プログラムも楽しかったです。私はヴォーカルクラスでした。ただ、先生からは発声はオペラ寄りでいいよと言われました。裏声が基本のクラシックと、地声が基本のポップでは使う筋肉が違うので、地声でたくさん歌って裏声が出なくなることもあるらしくて。でもポップの経験はとても良かったなと思っています。リズムの乗り方が違うというか、クラシックは「タ、タ、タ」なんですけど、先生は「ここはウチャチャだよね~」とか言ってくれて。説明が難しいですね(笑)

あと、自主研究もとてもためになりました。音楽は概念であり、それを言葉にすることは難しいのですが、自主研究ではそれを言葉にし、相手に説明しなければなりません。また、卒論にもします。このように物事を文字に起こすのは今後も役に立つと思います。大学に入学してすぐレポートの課題がありましたが、高校の時からそのような勉強を成女で行っていたため、それがとても役に立ちました。表現プログラムと自主研究は、成女でしか学べない貴重な授業だったなと実感しました。

表現プログラムはパフォーマンスフェスティバルでの発表もあって、1年生の時は緊張しましたが、だんだん舞台に立つことに慣れ、楽しむことができるようになっていきました。3年生になると、後輩と一緒に歌の勉強をしていきました。3年生のパフォーマンスフェスティバルは後輩と一緒に舞台に立ったので、それまでの緊張感とは違って安心感もあり、1人の時とは違った楽しさを実感しながら演奏することができました。

自分と向き合った3年間

成女の「自律・自立」の考え方のおかげで自分と向き合い、とても成長できたと思います。成女に入学してみると、行事は全面的に生徒が運営していて、全員に主役が回ってくる状態なので、皆で協力し合わないと成り立たないことがわかりました。授業でも、自主研究ゼミの共同研究や、表現プログラムの舞台練習など、周りとのコミュニケーションが常に求められる環境だったので、考えを相手に伝えなきゃと思い、そこから自主的に動けるようになったと思います。

それに、成女の先生は良心的な人が多く、勉強だけでなく私生活での相談も親身になって聞いてくれます。私は最初、わからないことが恥ずかしいことだと思っており、質問したいと思っていたことも質問できなかったのですが、わからないことをわからないままにすることのほうが恥ずかしいと思い、勇気を出して先生に聞いてみました。すると快くオッケーしてくれたので、それがすごく安心したんです。その結果、友達も一緒に補講を受けることが出来て楽しかったです。そこからどんどん質問ができるようになりました。だから、安心して3年間学校に通うことができました。

私がいま通っている音大は自立した人が多く、情報も学びも自分から動いて取りに行く必要があります。だから、わからないことがあったらすぐに相手に聞いちゃいます。親切な先生が多くて、質問したこと以上に教えてくれますね。だから私も聞かれることがあれば、私も同じようにしています。成女で培われた自主性のおかげで、今大学生活を楽しく過ごせているのかなって思っています。